立て続けに日本人お二人が、ノーベル賞を受賞されました。生理学・医学分野で、大阪大学の坂口志文教授(74歳)、もう一人、化学賞分野で京都大学の副学長である北川進特別教授(74歳)です。どちらも同い年、恐れ多いことですが、受賞内容を簡単に説明します。坂口志文先生は、免疫反応を抑制するブレーキ役となる「制御性T細胞」を発見したこと、アレルギーや1型糖尿病などの自己免疫疾患や癌といった病気の新たな治療法の開発に道を開いたこと、同時に皮膚科医であった奥さんの教子さんが海外で夫を支えながら、共に研究者として40年以上一緒に人生を歩み続けられ、医の道を志した者同士としての絆の深さが感じられます。もう一人の北川進先生は、高分子化学の分野で、ナノサイズのすき間のある物質を作る手法を開発し、有害物質の除去や次世代エネルギーとして期待される水素の貯蔵に道を開かれました。どちらも京都大学出身、特に共感を覚えるのは、同じ時期に化学の道に進まれ、その道を究められた北川先生、一方、あっちにフラフラ、こっちにフラフラと何となく化学の道を歩んできた我が身との違いを同じ時期に京都で過ごしていたかと思うともっと勉学に励んでいれば今頃ノーベル賞?ない、ない、絶対にない。今年は関西の時代、タイガースが優勝、高市総裁誕生、そして関西出身のお二人がノーベル賞受賞、関西万歳。

振り返る 受賞で思う その時代

自由度は 確かにあった その時代

これからは 力を入れよ 教育に

ノーベル賞一口メモ:スウェーデンの発明家であるアルフレッド・ノーベル氏の遺言に基づき、1901年に創設された賞です。ノーベルの遺言には「前年に人類に最大の貢献をもたらした人々」に賞を贈ると記されています。

 

ノーベル賞授与式は12月10日にスウェーデンのストックホルムで行われます。